海外転勤の希望を出してなかったけど、海外転勤の辞令が出てしまった…。
海外赴任は希望してたけど、行きたくない国への赴任が決まった。本当に嫌だ。
できれば海外赴任を拒否したい。
このように悩んでいませんか?
海外志向が高くない方にとっては、海外転勤の辞令は本当に苦痛ですよね。
私自身、新卒で大手グローバル企業へ入り、20代で海外駐在を経験しましたが、駐在員を多数輩出するような企業にも、「海外転勤はしたくない」「海外出張だけで良い」「日本大好き」、そういう方、実はかなり多かったです。
それでも、海外駐在にどうしても行きたくない人にも「海外赴任の辞令」が出ることはよくあることです。では海外駐在に行きたくない人に「海外転勤辞令」が出てしまったら、断ることはできるのでしょうか?
結論から言うと、海外転勤・海外赴任が嫌なら、転勤を断ることは可能ですし、実際に拒否しても良いですよ。事実、実際に拒否している人も多くいます。
そこで今回は、
- 海外駐在の辞令が出てしまい、なんとしても断りたい方
- 海外転勤はしたくないけど、今後海外駐在の可能性がありそうな駐在員予備軍の方
上記の方に向けて、海外転勤を拒否することについて解説します。
Contents
海外赴任・海外転勤を拒否したいなら断ることがOKな理由
- 今の会社があなたの全てではないから
- 今の会社以外にも選択肢はたくさんあるから
- 実際に海外転勤を拒否している人も多くいるから
理由は上記の3つです。それぞれ解説します。
1. 今の会社があなたの全てではないから
一つ目は上記の通りで、今の会社があなたの全てではないからです。
そもそも今の時代、終身雇用という文化はもう終わっています。会社の指示には全て従う、忠誠を誓うこともそれはそれで素晴らしいですが、本当に嫌なことも我慢してまで、忠誠を誓う必要、本当にあるのでしょうか?
特に「住む場所」なんて、人生の豊かさを左右するとても大きな指標です。
あなたの赴任先がインドや南米、アフリカなど発展途上国だと、家族を連れて行けない可能性だってあります。子供の成長を間近で見ることもできないかもしれません。駐在に行ってしまえば、日本の友人や家族ともなかなか会えません。
駐在で実際にあった酷な話
私が駐在に行って一番「酷」だと思ったのは、親の死に目に会えない駐在員がものすごくたくさんいたことです。
「容体が良くないらしい」
という報告を聞いても、海外駐在員は責任あるポジションなので、簡単に日本に帰国できないんですよね。特に日本とは物理的に距離がある国に赴任している場合、いち早く帰国の準備ができたとしても、フライトに時間がかかりすぎて、間に合わないという可能性もあります。
悲しい訃報を聞いてから日本へ帰る。これって、本当に幸せなことでしょうか?
もちろん、駐在員の仕事やキャリア自体はとても素晴らしいです。私自身は行く価値はあると思いますし、そこで頑張る理由もあると思います。駐在を目指して頑張っている人もたくさんいますし、私もその一人でした。
ですが、あなた自身が望んでいないのに、我慢して駐在に行く、海外駐在員でいる必要はあるのでしょうか?
デメリットを考えると、海外転勤を拒否したいと思うくらいなら、「行かない方が良い」と私は思います。
2. 今の会社以外にも選択肢はたくさんあるから
2つ目の理由は上記の通りで、いまの会社以外にも、選択肢はたくさんあるからです。
もしどうしても海外駐在に行きたくなく、拒否したいなら、拒否してしまえばいいんです。それでいまの会社にいれなくなったとしても、他に選択肢はいくらでもありますよ。
と言うと、
「自分の経歴だと他に行ける会社なんてないよ…」
「それに家族もいるし、いまの年収を簡単に下げることもできない」
このように不安に感じると思いますが、案外良い条件の企業に転職できたりするものですよ。
例えば20代の方であれば、若さを武器に、全く違う職種へ転職することは十分可能です。30代でチームマネジメント経験があれば、職種は変えずに業界を変えることで、良い条件の企業へ転職することも可能です。
人生なんとかなる
別にいまの会社から離れたとしても、人生なんとでもなりますよ。
仮に年収が多少落ちたとしても、いまの時代は「副業」もあります。ワークライフが整った仕事に転職すれば、残業せずに仕事を終えた後、ちょっと副業したりすれば、下がった収入を穴埋めすることもできますし、それ以上の収入を得ることだって可能です。
とはいえ、心配な気持ちはわかります。特に駐在員候補になるような方であれば、おそらくいまの会社が1社目で、転職経験もないのかなと思います。私もそうだったので。
外の世界が不安なのは、外の世界に行った経験がないからです。見えてないだけですね。見えないものは怖いですから。
でも、一度外の世界を知ってしまえば、外の世界は、あなたが思うよりもたくさんありますし、あなた自身の選択肢もたくさんあることがわかりますよ。だからこそ、視野を広げてみてほしいなと思います。
3. 実際に海外転勤を拒否している人も多くいるから
最後三つ目は、海外転勤を拒否している人は、世の中見渡せば実は多く存在するからです。
【実例】海外転勤を拒否した方々の話
実は私の会社でも、海外転勤を拒否し、行かないことになった人が数人います。一人は中国の北京へ駐在辞令が出たのですが、「中国だけは行きたくない」と断固拒否し、最終的に他の国へ行くことで着地しました。
また「海外駐在自体を望んでいない」と人事部や直属上司に伝え、最終的に日本に残ることになった人や、違う会社へ転職することを決めた方も存在します。
私が駐在に行っていた時は、他の会社の駐在員と仲良くさせてもらいましたが、同じような事例は他にもありましたよ。
このように、仮に海外転勤を断っていまの会社に居場所がなくなったとしても道はあるので大丈夫です。
海外駐在・海外転勤を断った後の3つの選択肢
海外転勤を断ることは問題ないですが、実際に断った場合、どのような選択肢があるのか。結論、以下の3つです。
- 今の会社と相談し、今のポジションに残らせてもらう
- 今の会社と相談し、海外以外の別ポジションを用意してもらう
- 今の会社を退職し、違う会社へ転職する
それぞれ解説します。
1. 今の会社と相談し、今のポジションに残らせてもらう
まず一つ目は、いまの会社と相談し、いまのポジションにそのまま残らせてもらう方法です。
理由はなんでも良いですが、
- 海外駐在には行きたくないとはっきり言う。
- 海外駐在員ではなく、いまのポジションで頑張りたい意欲を伝える
- 家族の介護など、最もらしい理由を作っておく(あまり推奨はしませんが)
こういったものがあります。
海外駐在に行きたくないとはっきり言った場合は、会社によっては「じゃあ辞めてもらう」という判断を下されるかもしれません。ただその場合も、別にいまの会社だけがあなたの生きる場所ではないので、問題ないと思いますよ。
家族の介護などは、私の周囲の駐在員候補が実は使っていた方法です。駐在に本当に行きたくない人だったので、「親の介護があるので、駐在だけは外してください」と念入りに伝えており、幸いいまの日本のとある営業所にいますね。
すでに駐在の辞令が出てしまった場合、このタイミングで言うのは不審がられるかもですが、まだ辞令が出ていないなら、この方法も一つかと思います。とはいえ、嘘をつくことになるので、あまり推奨はしません。でもそれ以上に、あなたの人生の方が大事です。
2. 今の会社と相談し、海外以外の別ポジションを用意してもらう
二つ目は、海外転勤だけはどうしてもいけないので、代わりに別のポジションを用意してもらうことです。
もしかしたら、いまあなたがいる組織自体が、人員を減らさないといけない可能性もあります。その場合は、別のポジションであれば受け入れることを、決意として伝えても良いと思います。
もしかしたら不本意なポジションに就くことになるかもしれませんが、海外転勤だけはどうしても避けたい場合、一つの方法になりますよ。
ですが、何かしら条件は下がる可能性が高いですし、全て満足いく状態になることは難しそうな道とも言えます。ですので最善の策ではないですね。
3. 今の会社を退職し、違う会社へ転職する
最後3つ目が、いまの会社を退職し、違う会社へ転職することです。結論、この方法が一番おすすめです。
前述通り、いまの会社があなたの全てではなく、他に選択肢はたくさんあります。特にあなたが20代なら、早めに決断すれば、年齢を武器に、今と同じような条件で転職だってできますし、今より良い条件で転職することだって目指せます。
また30代であっても、今ならまだ間に合います。転職する人の年齢は年々上がっているので、35歳転職限界説なんてもはや実在しません。事実、私の周囲の駐在員候補でも、30代から違う業界へ転職し、ワークライフバランスを充実させながら、家族や友人と楽しい時間を過ごせるようになった人は意外と多くいます。
このように、年齢関係なく、選択肢はまだまだあります。無理だとあなたが決めつけてしまったら、叶うことも叶いません。
既に辞令が出ていても、まだ出ていなくても、自分の選択肢を把握しておくべき
辞令が既に出ていても、まだ出ていなくても、どちらであっても「どんな選択肢が残されているのか」を把握することは必要です。
なぜなら、選択肢がないと、断る勇気を持てるはずがないからです。「海外転勤を断ったらもう人生終わりなんじゃないか」と不安に感じてしまうのは当然なんですよね。
でも、「選択肢がある」とわかれば、断ったからと言って人生が終わるなんてことはないと、心の底から理解し安心できますよ。
だからこそ、まずは選択肢があることを知る、これが必要なステップです。
選択肢を知った状態で、最終的に駐在へ行くことを決意することも一つの道です。でもその場合も、途中で帰りたくなることは、一度や二度は必ず訪れると思います。
その時に、取れる選択肢がわかっているのと、わかっていないのでは、精神的な心持ちが全く変わります。だからこそ、選択肢だけは今のうちに必ず知っておくべきです。駐在に行く前の「必要準備」と言い換えることもできます。
参考海外駐在を辞めたい人の4つの対処法【元駐在員が経験から解説】
すぐに残された選択肢を知る方法は「転職エージェントで相談すること」
ではどうやって選択肢を把握すればいいかというと、残された選択肢をすぐ知る方法は「転職エージェントに相談すること」です。
求人を紹介してくれる人材紹介会社のことです。
プロのキャリアコンサルタントとキャリア相談を行うことで、あなたの経歴ではどんな仕事に、どのくらいの年収で、どういった働き方を実現できそうか、現実的なアドバイスをもらうことができます。
この転職エージェントを使うことで、あなた自身の残された選択肢を知ることができます。
実は私も海外駐在になる前から転職エージェントに登録しており、自分の可能性、選択肢を把握するようにしていました。最終的には駐在から帰ってきた後に転職エージェントを使って転職しましたが、早いうちから自身の選択肢を知ることができたので、常に会社に依存せず、対等な目線で会社とやり取りをしてこれました。
転職エージェントは多くの人のキャリアに長年向き合ってきています。豊富な経験をもとに、あなたの経歴で転職できる会社はもちろん、具体的な年収や働き方、気になる勤務地まで、全部アドバイスをしてくれますよ。
転職エージェントが「無料」で利用できる理由
しかも転職エージェントは、登録・利用が全て「無料」でできます。
なんで無料かというと、転職エージェントのビジネスモデル自体が「採用企業側からお金をもらう仕組み」になっているからです。
求職者が転職決定したら、採用企業から転職エージェントに対し、転職決定年収の「約30%」が紹介料として支払われます。年収600万円で転職したら、エージェントには約200万円が入ります。この収入があるので、私たち求職者は1円も支払うことなく、全サービスを無料で使うことができるんですよね。
言い換えれば、あなたが良い転職をすれば、転職エージェントも利益が出ます。利害関係も一致しているので、徹底的に使い倒すことがおすすめです。味方になってくれる良きパートナーですよ。
転職エージェントで相談するなら「良いエージェント」を選ぶことが必要
転職エージェントも良し悪しがあり、質の悪いエージェントを使ってしまうと、良い求人を持っていないばかりか、現実的なアドバイスももらえません。それだと、本来持っているはずの選択肢が、逆に狭く見えてしまいます。
ですから、質の良いエージェントを使うこと、特に「駐在員候補の転職実績が豊富なエージェント」が理想ですね。
こういったエージェントは、駐在員を輩出する企業出身者が、自身の経験を活かせる国内求人を多く揃えています。ですから、これらのエージェントを知り、そこに相談してみることがおすすめです。
駐在員候補に強い転職エージェント
- JAC Recruitment【ハイクラス専門エージェント。ハイクラス・グローバル・外資系分野では国内トップクラス】
- doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス専門の転職サービス】
述べてきた基準を満たしたおすすめ転職エージェントをあげると、上記2つです。
一番おすすめはJAC Recruitment
まず最初に利用すると良い転職エージェントはJAC Recruitmentです。国内でも有数の規模と実績を持つエージェントですが、ハイクラス・外資系・グローバル分野では国内トップクラスの実績があります。
私も長いこと利用していますが、求人の質がとても良く、コンサルタントの方も優秀で安心して相談できています。海外駐在員の方や、将来的な海外駐在員候補だったものの、海外駐在に行かずに別の会社へ転職を目指す方も多く利用しています。
国内で高待遇の企業や、働きやすい企業など、あなたの実現したい未来に合わせて紹介してくれますので、迷ったらまずはJAC Recruitmentで相談しましょう。
もちろん、登録・相談ともに完全無料です。登録も数分でできるのでサクッと済ませておくと良いです。
doda Xはハイクラス向けの転職サービス
doda Xは、パーソルキャリアが運営するハイクラス専門の転職サービスです。
求人の質が高いため、海外駐在経験を活かして転職を目指すなら特におすすめできます。日系大手グローバル企業や、日本で働ける外資系企業など、さまざまな求人が見つかるサービスです。
海外駐在・海外転勤が嫌なら、拒否しても大丈夫です【道はいくらでもある】
述べてきた通り、海外駐在・海外転勤に行きたくないなら、無理せず拒否しても問題ありません。今の会社があなたの人生の全てではないですし、他に選択肢はいくらでもあるからです。
とはいえ、そうは言っても選択肢がどれくらいあるのか、現実的にイメージがつかないと思います。ですのでその場合は、いろんな求職者を見てきたプロの転職エージェントに相談しながら、視野を広げてみてください。
一度きりの人生です。冒頭の通り、今は終身雇用は崩壊しており、最近は「早期退職制度」も広がってきています。今の会社が一生あなたを養ってくれるとは限りませんので、今の会社に忠誠を誓う必要もありません。
今のあなたと、未来のあなたを大切にするためにも、良い選択肢を見つけて選ぶようにすることを、心からおすすめしたいです。応援しています。
今回紹介した転職エージェント(まずは残された選択肢を知ることが最初のステップです)
- JAC Recruitment【業界有数のハイクラス専門エージェント。ハイクラス・グローバル・外資系分野では国内トップクラス】
- doda X【パーソルキャリアが運営するハイクラス専門の転職サービス】
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